別　名 − 所在地 千葉県成田市台方 築城者 千葉氏 築城年 − 廃城年 − 現　状 西光寺 遺　構 郭・土塁・空堀 移築建造物 − 再建建造物 − 史跡指定 − 評　価 　道場台城は千葉氏ゆかりの公津城と谷戸を挟んで向き合う台地にある。その歴史は不明だが、城址に建つ西光寺には千葉良胤父子と重臣の墓所があることから、公津城の砦として考えて間違いないと思う。 道場台城 横堀 虎口 西光寺 虎口 堀切状地形 土塁 境内奥の平場 道中の出会い 　公津城の遺構を思い切り楽しんだあとは、真向いにある道場台城へ訪ねることにした。特に目立った城郭遺構はないらしいので、遠景だけ撮影して帰ろうかとも思ったが、何かあるかもしれないという好奇心に負けた。 　丘の上までは舗装された道なので楽に登ることができる。途中に横堀や堀切らしい地形があり、丘の上まで来ると虎口らしい地形が見られた。城跡に建つ西光寺は無住なのか閑散としていたが、低い土塁と小高い土盛りがある。これを城郭遺構とするのは躊躇してしまうが、やはり古墳なのだろうと思う。その傍らには石塔や墓が建ち並んでいるが、この中に千葉良胤父子と重臣の円城寺氏らの墓があるのかはわからない。 　境内の奥は竹林となって入れそうにはなく、他に特にこれといった遺構もなさそうなので下りることにした。この日の最大目標であった寺台城と公津城をじっくりと見ることができたので、宗吾参道駅まで戻る途中にある下岩橋城へ立ち寄って帰ることにしたが、道場台城から少し離れたところで牛のような模様をした小さな猫と出会った。 　首輪をしているので飼い猫だろうが、ずいぶんと人懐っこい子で自分の回りから離れない。可愛いので撫でてやると自分と一緒にとことこと歩いてきた。話しかけると「ニャーン」と返事をするところがまた可愛らしい。けっこう長い距離をくっついてきたが、家に帰れなくなったり、自分と別れたあとに車にはねられたりしたらと思うと心配になってきた。 　たまたまスマートフォンを見ると途中で道を間違えてあらぬ方向へ歩いていたことに気づいた。仕方なく正しい道への分岐まで戻ると猫も一緒についてきたが、自分が正しい道へ歩き始めるといつの間にかいなくなっていた。そういえばこの子は公津城の三の郭で出会った猫だと思う。最初は猪かと思って身構えたが、よく見ると小さな猫だった。道場台城へ立ち寄ったあとの自分を見送りに来たのかもしれない。間違った道を歩いていたから横でニャーニャー鳴いていたのだろう。城跡巡りをしていると時々不思議なことが起こるが、この子との出会いもそうしたもののひとつだったのかと思う。この子にはずっと元気で過ごしてほしい。 京成本線「宗吾参道」下車　徒歩４５分 日本城郭大系／新人物往来社 2025/01/18