別　名 − 所在地 神奈川県横浜市栄区田谷町 築城者 朝夷奈義秀 築城年 鎌倉時代 廃城年 建暦３年（１２１３） 現　状 定泉寺 遺　構 − 移築建造物 − 再建建造物 − 史跡指定 − 評　価 　怪力無双で知られた朝夷奈三郎義秀の館跡と伝わる。義秀の父は三浦党出身で源頼朝の創業を援けた和田義盛である。義秀はその三男として生まれた。源頼家に水練の技を所望された義秀は舟から海へ飛び込み鮫を三匹抱えて戻ってきたという逸話がある。鎌倉の要害である朝夷奈切通は義秀がたった一夜で切り開いたという伝承も残っている。武士というよりも神話の時代に生きた神々のような逸話ばかりが伝えられているのが面白い。そんな豪傑の義秀も建暦３年（１２１３）の和田合戦を最後に歴史から消えた。もっとも実在した人物かどうかもわからないが、その豪放な伝説は今も義秀がどこかで生き永らえているのではないかと思わせる。 　田谷の洞窟がある定泉寺の境内が義秀の居館跡というので訪れてみた。とても小さな寺で檀家の数もあまり多くはなさそうだった。拝観料が必要な田谷の洞窟が境内の奥にあるだけで義秀のことについて教えてくれるような案内板などは見当たらなかった。洞窟内は意外に広いようだが内部の撮影は禁止されており、金を落とさない来訪者には好意的でない寺だったので立ち去った。 ＪＲ東海道本線・京浜東北線・横須賀線「大船」下車 神奈川中央交通バス「戸塚バスセンター」行で「坂本」下車　徒歩１分 鎌倉散歩／山川出版社 2019/05/28