別　名 於小路屋敷 所在地 山梨県北杜市高根町村山北割 築城者 日向是吉 築城年 戦国時代 廃城年 − 現　状 宅地 遺　構 − 移築建造物 − 再建建造物 − 史跡指定 − 評　価 　武田信虎と信玄に仕えた日向大和守の屋敷跡と伝わる。日向氏の出自は不明だが甲斐北巨摩郡村山郷を拠点とした国人領主であり、甲斐源氏一門ではないと思われる。大永８年（１５２８）に比志神社の本殿再興の棟札に日向氏の名が記されているので、当時の村山郷においては有力な国衆であったらしい。 　日向大和守是吉は武田二十四将にこそ数えられていないが、武田信玄の信濃侵攻では比類のない活躍をしている。是吉は戸石崩れで討死してしまったが、息子の虎忠が最後まで武田勝頼に従い、天正１０年（１５８２）の武田氏滅亡に際しては故郷の村山郷で自害したという。こうして日向氏の多くは滅んでしまったが、一部は甲斐で帰農したり幕臣に取り立てられるなどして家名を伝えている。 　長坂駅から徒歩で旧高根町に点在する城館跡を訪ねつつ旭山城へと歩いた。このあたりはまるで陸の孤島であり、バスも少なく空腹を満たすための店はおろか自販機すらもあまり見かけない。現地へ至るまでの道中はリュックサックの中にある携帯食料と駅で買った飲料水だけが頼りだった。日向氏の屋敷跡は北杜市役所高根支所の北にあるが、付近は民家が建ち並び遺構はなく、屋敷跡の中心に建つ家の庭先に日向大和守を祀る小さな石祠があるだけだった。 ＪＲ中央本線「長坂」下車　北杜市民バス「清里駅」行で「高根総合支所前」下車　徒歩１０分 甲斐の山城と館／戎光祥出版 2015/10/15