別　名 − 所在地 山梨県北杜市高根町村山北割 築城者 植松氏 築城年 − 廃城年 − 現　状 宅地 遺　構 土塁 移築建造物 − 再建建造物 − 史跡指定 − 評　価 　戦国時代に津金衆の一員として武田氏に仕えた植松氏の屋敷跡である。津金衆は室町時代に信濃佐久から移り住んだとされ先祖は源氏の佐竹氏とされている。つまり甲斐源氏の武田氏とは遠祖が同じで新羅三郎義光に行き当たる。当然のように彼らは武田氏に臣従していたが武田氏滅亡後は徳川家康に従い北条氏の砦を奇襲したりしている。 　晴れ渡る青空の下で北杜市の城館は続いた。旧高根町に残る武田旧臣の屋敷跡を訪ね歩くのは楽しい時間となったが、駅から目的地までの移動手段はすべて徒歩なので終わった頃には疲れがたまった。この日の最大目標は天正壬午の乱で北条氏直が布陣した旭山城だったが、植松氏屋敷はその前に立ち寄っているので全行程の最後に近い。 　ＮＴＴ電話交換センターが目印として東側に今も植松家の本家と分家の屋敷がある。本家の北側に残る土塁は良い状態だが東側の土塁はコンクリートで被覆されていた。遺構はこの北東を囲む土塁のみだが南側には門口という地名が残されている。ここからは最後の力を振り絞り標高９００ｍ超の旭山城を目指したが、この土地そのものの標高が高いので登山はそれほど大変ではなかった。むしろ旭山城から長坂駅へ戻る退屈な道のりがこの日いちばんの苦痛だったと思う。 ＪＲ中央本線「長坂」下車　北杜市民バス「清里駅」行で「新井」下車　徒歩１５分 甲斐の山城と館／戎光祥出版 2015/10/15