別　名 東原塁・原村屋敷 所在地 山梨県北杜市長坂町大八田 築城者 入戸野氏 築城年 − 廃城年 − 現　状 宅地 遺　構 土塁 移築建造物 − 再建建造物 − 史跡指定 − 評　価 　入戸野氏は武川衆青木氏から分かれた一族で、その根拠地は韮崎市円野町にある。その入戸野氏がいつの時代に長坂へ移住してきたのかはわからない。武田氏の命令で赴任したのか、武田氏滅亡後に故郷を離れたのかは記録がないため不明である。 　旭山城を訪ねたときに往復の道沿いにある武田氏家臣の屋敷跡を数多く訪れることができた。山梨県は富士山麓や甲府市街を除けば路線バスが少なく移動が大変である。それは北杜市も例外ではなく中央本線の駅から現地への往復はすべて徒歩を強いられた。その道中は店舗はおろか自販機すら少ないため、飲料水の確保を怠るととんでもないことになるのを身をもって体験している。 　しかし甲斐はどこを歩いても山々に囲まれて景色がよく、移動の困難さを我慢すれば文化財散策には最高の場所でもある。旭山城から真っ直ぐ南下しつつ、途中でいくつかの中世の武家屋敷へ立ち寄りながら入戸野氏の屋敷跡に着いた。今も末裔が暮らしているので外周からの見学に限られるが土塁は庭先からもよく見える。本家を中心に北東に分家があり北と西に土塁が残る。西側の土塁は一部で二重になっているが、家屋が写らないように配慮して西側の藪から見える土塁のみ撮影した。 ＪＲ中央本線「長坂」下車　北杜市民バス・南部巡回線で「五町田西町」下車　徒歩２０分 甲斐の山城と館／戎光祥出版 2015/10/15