別　名 − 所在地 山梨県韮崎市藤井町坂井 築城者 − 築城年 − 廃城年 − 現　状 天王社・宅地 遺　構 郭 移築建造物 − 再建建造物 − 史跡指定 − 評　価 　弾正屋敷は新府城から続く南東の台地に構えられた屋敷であるが、その歴史については不明とされている。甲斐国志でも武田の名臣高坂弾正との関係についてはわからないとしている。伝承が残っていないことから土地に根ざした武士の屋敷ではないと考えられ、慌ただしく築城されて短期間だけ存在した新府城と、そこに仕えた武士の屋敷という関係が最も当てはまると思う。 弾正屋敷 屋敷跡の石塔と祠 天王社 　新府城から韮崎駅に向かって歩く途中にいくつか城館跡に立ち寄った。そのひとつが弾正屋敷である。この道筋は今まで何度も歩いているが、弾正屋敷については遺構がないとされていたので素通りしていた。以前と比較して道路が広くなり、わずかな白線の内側のみだった歩道も拡幅されて歩きやすかった。 　弾正屋敷は天王社とその南に隣接する竹藪あたりとされている。天王社と竹藪を隔てる道はちょうど堀切のようにも見えるし、古そうな石祠などが建ち並ぶ。天王社の境内は竹が伐採されていたが、何となく土塁のようにも取れる土の盛り上がりがある。参道の脇にある家も武田家中によく見られる苗字の旧家であり、高坂弾正とまでは言わずとも武田氏家臣に関係した屋敷であることは間違いない。 ＪＲ中央本線「新府」下車　徒歩２０分 甲斐の山城と館／戎光祥出版 2024/01/16