別　名 輿石氏屋敷 所在地 山梨県韮崎市円野町下円井 築城者 越石主水 築城年 戦国時代 廃城年 − 現　状 農地 遺　構 − 移築建造物 − 再建建造物 − 史跡指定 − 評　価 　甲斐国志に記述される越石主水の屋敷跡である。越石主水は武田氏に仕えた山県衆の一員とされる。山県と言えば武田晴信麾下の猛将山県三郎兵衛昌景が著名であるが、昌景は飯富氏の出身で山県氏の名跡を継いでいるので、越石主水と直接の血の繋がりがあるのかはわからない。 　旧甲州街道に沿って韮崎市内を南下すると、武田氏に仕えた武士たちの屋敷跡が点在している。それぞれの集落には必ずと言って良いほど武田氏の旧臣に連なる旧家があり、家の表札を見ると確かに武田家中で活躍していた武士たちの末裔であることに気づく。しかしながら最近はそれらの旧家も跡取りが途絶えたり、あるいは土地を売却して他所へ転籍するなどして、先祖から受け継がれてきた土地を手放してしまう家も多く、山梨県のみならず全国的に昔ながらの風景が急速に失われつつある。 　越石主水屋敷も同様で末裔の家屋は無住となって久しく、自分が訪ねたときには家屋は取り払われ、農地も潰されてしまい昨今の日本を物凄い勢いで蝕んでいる太陽光パネルが設置されている。辻に佇む屋敷神の石祠だけが往時を物語っているようだった。 ＪＲ中央本線「韮崎」下車　山梨交通バス「下教来石下」行で「穴山橋」下車　徒歩１５分 甲斐の山城と館／戎光祥出版 2024/02/01