別　名 藤都屋敷 所在地 山梨県北杜市高根町浅川 築城者 藤原幸吉 築城年 室町時代 廃城年 − 現　状 農地 遺　構 − 移築建造物 − 再建建造物 − 史跡指定 − 評　価 　浅川屋敷は室町時代にこの地へ土着した藤原幸吉が構えた屋敷という。藤原氏の祖先は公家ではなく、逸見清光の流れを汲む早川八郎の末裔とされているが、天正１０年（１５８２）の武田氏滅亡後に徳川氏の家臣となり、正保４年（１６４７）に帰農して村役人を勤めたというので、歴代当主は武田氏に仕えていたと想像される。 　浅川の集落はけっこう山深い場所にあり、公共交通機関で訪れるのは困難である。往路も大変だが、せっかく訪れても帰りのバスがないような土地ばかりであり、そのバス路線も時代の変遷とともに消滅の一途をたどりそうな気配がある。 　そんな山村にも土地に根ざした土豪の屋敷があれば、訪ねて確かめてみたいという性分だけはどうしようもない。遠路はるばるやって来た浅川屋敷は、県道６０５号線が津金へ抜ける手前で西へ入ったところにあった。遺構はなくとも雰囲気は感じさせる土地であるが、道路建設でも始まるのか一部が新たに削り取られているようで、藤原氏発祥地の碑も見つけることができなかった。 ＪＲ中央本線「日野春」下車　北杜市バス「大和公民館」行で終点下車　徒歩１時間１０分 甲斐の山城と館／戎光祥出版 2025/12/18