別　名 御蔵陣屋 所在地 埼玉県さいたま市見沼区御蔵 築城者 松野助信 築城年 室町時代 廃城年 − 現　状 宅地・鎌倉公園 遺　構 − 移築建造物 − 再建建造物 − 史跡指定 − 評　価 　松野氏は宇都宮氏の一族という。松野佐渡守助信が武蔵へ移住して岩槻太田氏に仕えて御蔵に居館を構えた。天正１８年（１５９０）に北条氏とともに岩槻太田氏も滅ぶと家臣たちは他家へ仕官したり、帰農するなどしてそれぞれの道を歩んだ。松野助信の子助正は徳川家康に召し抱えられ旗本として２百石を知行し館を陣屋としている。 松野氏館 案内板と館跡の現況 鎌倉公園 破壊前の土塁 破壊前の土塁 破壊前の土塁 　はじめて訪ねたときの松野氏館は土塁と空堀がよく残り案内板も設置されていた。今後も恒久的に保存されていくものと思っていたが、今は遺構が崩されて瀟洒な住宅が建ち並んでいる。さいたま市内の変貌ぶりは凄まじく何度か訪れているはずの場所なのにわからなくなることがよくある。台地は削り取られて畑は宅地になり残されていた城館も失われてゆく。 　松野氏館も失われた城館のひとつに数えられてしまったのは残念でならないが、残念がってもあの土塁と空堀はもう戻って来ない。数百年の歳月を経て残された遺構を無造作に破壊できる感覚が自分には理解できかねる。幸いにして長く城郭探訪をしているおかげで破壊される前の城館たちの写真を数多く撮影している。フイルム時代の写真はデジタル化して保存しているが、こんなかたちで役立つのはとても寂しい。 ＪＲ新幹線・埼京線・高崎線・宇都宮線・東武野田線・ニューシャトル「大宮」下車 国際興業バス「東新井団地」行で「団地東」下車　徒歩５分 埼玉の古城址／有峰書店新社・松野氏館跡案内板 2002/03/28・2018/03/16