別　名 − 所在地 埼玉県比企郡小川町奈良梨 築城者 鈴木重直 築城年 戦国時代 廃城年 − 現　状 宅地・山林 遺　構 土塁・空堀 移築建造物 − 再建建造物 − 史跡指定 − 評　価 　奈良梨館は紀州熊野の出身である鈴木氏の館であり伊豆の江梨からやってきた鈴木重光が北条早雲に仕え四代目の重直に至って松山衆の寄騎となり奈良梨に移住したという。今もこの土地に末裔が暮らしているから奈良梨館は鈴木氏の居館と考えて良いと思う。 奈良梨館 土塁 土塁 土塁 空堀 土塁 　そぼ降る雨の中を友人と大里郡から比企郡にかけての城館を訪ねた。雨は小やみになったかと思えば激しく降り注ぎ寄居町では濃い霧に包まれた。奈良梨は古くから鎌倉街道の宿駅が置かれ戦国時代は北条氏が伝馬宿を設置した要所だった。今は静かな農村風景が広がるが戦乱の頃には平時でも馬３頭を置き緊急時には馬１０頭を置くことという掟書が残っている。 　１１月初旬で気温は低いが蜘蛛の巣が多く藪蚊が群がってきた。それらを払いのけてたどり着いた遺構は満足できるものだった。土塁は高く幅もどっしりとして何よりもその長さが見事だった。一方で空堀はかなり浅くなっていたがこれも立派な遺構だと思う。 東武東上線・ＪＲ八高線「小川町」下車　国際十王バス「熊谷駅」行で「奈良梨」下車　徒歩１０分 関東地方の中世城館／東洋書林・小川町の歴史　通史編 2011/11/06