別 名
所在地 埼玉県大里郡寄居町鉢形
築城者 大河内秀綱
築城年 天正18年(1590)
廃城年
現 状 宅地
遺 構
移築建造物
再建建造物
史跡指定
評 価
 大河内金兵衛秀綱は吉良義昭の家臣だったが、永禄6年(1563)に義昭が没落すると徳川家康に仕えた。天正18年(1590)に家康が関東へ移封されると、秀綱は鉢形城の近くに陣屋を構えて7百石を拝領した。
 日本城郭大系の巻末一覧を読んでいたとき鉢形城の近くに近世の陣屋跡があることを知った。空堀が残ると書かれていたので鉢形城へ訪れたついでに立ち寄ることとした。当時はWeb検索で無名の史跡について手がかりを得ることは難しく、道路地図を眺めつつそれらしい場所を当たってみることにした。
 鉢形城へ向かう途中でそれらしい場所があった。地元の人に聞いてが適当なことしか言わず、知らないのだろうと感じたので、仕方なく鉢形城歴史館を訪ねて陣屋のことを聞いてみた。即座に周辺の地図を広げて場所を教えてくれたが、最近の宅地開発で遺構は失われてしまったという。まだ堀があるかもしれないというので訪れてみたところ、やはり最初にそれらしく感じた場所だった。
 最初に尋ねた男性がいたので、改めて陣屋跡について聞いてみるとこの場所が陣屋跡だという。ずいぶんいい加減な人間もいるものだと思った。台地の上に登ってみると、やはり綺麗に整地されていたが、最近まで残っていたという空堀のところだけ真新しい砂利で埋められていたのですぐにわかった。もう1ヶ月でも早く来ていればよかったと思ったが、最後の姿を見ることができたのは救いだった。
JR八高線・東武東上線・秩父鉄道「寄居」下車 徒歩20分
日本城郭大系/新人物往来社
2004/11/27