別　名 − 所在地 埼玉県本庄市下野堂 築城者 塩原信重 築城年 戦国時代 廃城年 − 現　状 宅地 遺　構 − 移築建造物 − 再建建造物 − 史跡指定 − 評　価 　武田信玄に仕えた塩原勘解由信重の屋敷である。信重は通称を勘解由と称し、信玄が領内の金山で採掘した金を用いて造らせた１６体の聖天像のうちのひとつを拝領し、領内に堂宇を建立して安置したという。二柱神社の案内板には永禄年間（１５５８〜７０）のことと記されているが、信重が武蔵児玉郡へ移住したのは信玄没後の天正元年（１５７３）で、信玄の室三条の方に随伴してきたと伝えられているが、三条の方は信玄に先立って亡くなっているため、この伝承には矛盾が生じる。 　天正１０年（１５８２）の武田氏滅亡後、信重はこの土地で帰農したが、天正１８年（１５９０）の小田原の役で北条氏が滅び、徳川家康の家臣小笠原信嶺が本庄城主となると、勘解由は武田家旧臣の誼で信嶺から屋敷の存続を許されたという。勘解由の子孫は近世も名字帯刀を許された名主役として存続し、今も同地には塩原氏の末裔が居住している。 　早朝に神保原駅を降り立ち、本庄市内の城館探訪を開始した。はじめに児玉郡上里町にある志水氏の居館跡へ立ち寄り、そこから本庄市内へと入り塩原勘解由の屋敷へと向かった。 　予備知識がまったくなく、事前のリサーチでも単なる住宅地で何もないだろうと思っていた。実際に遺構などはもう失われているが、屋敷跡には今も末裔の人たちが暮らしており、集落内にある二柱神社の案内板に塩原勘解由が武蔵へ移住した謂れが記されていた。社殿の裏には勘解由の墓もあり、ここでは予想外の収穫が得ることができた。昭和３０年代の航空写真では鬱蒼とした屋敷森となっており、その当時はまだ遺構も残されていたように見える。 ＪＲ高崎線「神保原」下車　徒歩３０分 二柱神社案内板 2025/02/09