別　名 − 所在地 埼玉県本庄市小島 築城者 小島重光 築城年 平安時代末期 廃城年 − 現　状 長松寺 遺　構 土塁・空堀 移築建造物 − 再建建造物 − 史跡指定 − 評　価 　丹党小島氏の居館跡である。秩父五郎基房の子四郎重光は武蔵賀美郡小島郷を拠点として小島氏の祖となった。重光の子はそれぞれ志水氏、村田氏の祖となり、重光の家督は光成が継承した。弘長元年（１２６１）に鎌倉幕府の的始で、射手を務めた小島弥二郎宗範は丹党小島氏の一族と思われるが、小島氏は重光の後、６代続いてからの消息は不明である。 　天正年間（１５７３〜９２）の小島郷は北条氏に仕えた吉田和泉守と吉田新左衛門の知行地であった。吉田氏は金窪城を居城としていたと考えられるが、長松寺に残る遺構は鎌倉時代にまで遡るとは思えず、戦国時代の改修を受けていると思われるので、吉田氏の居館が置かれた可能性も考えられる。 長松寺 土塁 土塁 土塁と空堀 土塁と空堀 土塁と空堀 土塁 土塁 案内板 　若い頃から埼玉県内の城館は足繁く訪れており、本庄市も当然のように数多くの城館を訪ねてきたが、駅から遠い地域はあまり訪ねて来なかった。小島四郎重光の居館もご多分に漏れず、遺構が良い状態で残されているのは知っていたが、これまで疎遠だった。 　久しぶりに本庄市に足を向けてみようと思い立ち、神保原駅から本庄駅までを歩きつつ、やっと小島氏の居館に訪れることができた。歩くとけっこうな距離があり、新しい靴がどうにも合わず、途中で予定をかなり端折ることになったが、長松寺に着いたときはまだ足の痛みは感じていなかった。 　長松寺の案内板には小島氏館のことが簡潔に記されている。境内の北側と西側に遺構は集中しており、特に北側の土塁はかなり大きなものだった。竹藪になっているものの土塁と空堀の高低差は立派なもので、西側の空堀と土塁の状態もとても良い。平安時代末期から鎌倉時代にかけての居館の遺構かと言われれば、それはいささか疑問符がつき、やはり戦国時代に大なり小なりの改修を受けているように思える。 ＪＲ高崎線「神保原」下車　徒歩４０分 2025/02/09